
今まで幾度となく酒田市を訪れていたのですが、いつもタイミングが合わず、
憧れであった土門拳記念館に、立ち寄ることすらできずにいましたが、
先月ようやく念願叶って訪れることができました。
土門拳は、山形酒田市に生まれ、リアリズム写真を確立した写真界の巨匠です。
また報道写真の鬼とも呼ばれた時代もあり、その名は世界的にも知られていて、
日本を代表する写真家の一人です。
特に晩年の作品は素晴らしく、筑豊のこどもたちや古寺巡礼、室生寺など、
一度はその作品を生で見てみたいと思い続けていました。
ちょうど今年は、生誕100年にあたる年で、特別企画が随時催されており、
代表作品の他にも、普段では目にすることができない作品の数々が展示されていました。
中でもパネル大に展示されていた古寺巡礼の作品。
ただただ圧倒されるばかりで、いのちをかけて作品を撮り続けた土門拳の生き様がにじみでてくるようで、
しばしその場から離れることができませんでした。
絶妙にとらえた光と影の旋律。その二つの調和がもたらす空間は、
いつしか私を異次元の世界へと誘い、崇高なる仏像の優しい眼差しがひつ粒の希望という光となって
降り注いでくるように感じられました。
同じ写真を志す者として、改めて写真に対する姿勢や情熱のようなものを教えてもらいました。
そして何よりも、土門拳が死ぬまで言い続けてきた、撮りたいものをただ無心に撮る
その姿勢に心打たれ、本物の写真家を見たような気がしました。
いつかはこんな作品を撮ってみたい。新たな夢がまた一つ広がりました。
特に古寺巡礼では、臼杵石仏郡 古園大日如来坐像面相の作品に魅了され、
また戦後のこどもたちでは、筑豊の貧しい炭鉱で暮らすこどもたちの作品に心打たれました。
機会があったら何度も通い続けたい素晴らしい美術館です!











